歯科で行うレーザー治療
レーザーは炎症を鎮める効果や殺菌力が高く、病変部位に照射することで治癒の促進をします。レーザー治療は麻酔を必要とせず、痛みを短時間で緩和できるのが特徴です。傷の治りが早く止血効果もあるので、患者さんへの負担を軽減することもできます。
レーザー治療の主な治療
小帯切除
頬や唇の内側の粘膜と歯茎の間をつなぐ筋の部分を小帯と言い、上唇から中央の歯茎に伸びているのは上唇小帯、舌の裏側にある筋は舌小帯と呼びます。上唇小帯異常は、前歯の間に隙間が空き、舌小帯異常では舌の動きが制限されるため、発音がしにくくなります。このような症状は小帯を切除することで改善され、メスではなくレーザーでの切除が可能です。レーザーを使うことで痛みや出血がほとんどなく、手術部位の治りが早いのが特徴です。
口内炎
痛みをほとんど感じずに治療ができます。レーザーには強力な殺菌・消毒作用があるため口内炎の回復が早く、細胞組織を活性化する働きもあるため患部の再生を促進します。治療時間が1回3分程度と短く、小さな口内炎は1回、大きなものでも2,3回で治療が完了します。
メラニン除去
メラニン色素の沈着による歯茎の黒ずみは、数回の照射で除去することが可能です。照射した部分は数週間できれいなピンク色になります。
抜歯の止血
抜歯などの外科処置後や、血が止まりにくい場合に照射することで止血および消毒を行えます。全疾患の関係でワーファリンなどのお薬を服用されている方の抜歯後出血にも有効です。
知覚過敏の治療
虫歯ではないのに冷たいものや熱いものがしみる、風があたると痛いといった知覚過敏の症状はレーザーで緩和することができます。歯の神経を保護する役割もあり、瞬時に痛みを和らげます。
歯周病の治療
歯周ポケットの内部に照射することで、殺菌・炎症を抑え、歯茎の腫れや痛みを軽減します。歯茎が化膿し腫れや痛みがある場合にも効果的です。
殺菌
歯科用レーザーは、虫歯や歯周病菌を引き起こす細菌のみに反応し、殺菌・細菌除去に効果があります。またスケーラーなどの器具が届きにくい歯周ポケットの内部や複雑な形の歯周ポケット内部にも到達するため、より精密に殺菌することが可能です。